菅井「どうすりゃいいんだ・・・」

名無しって、書けない？

大阪フェスティバルホールで迎えた3周年アニラ
主力メン卒業続出、バックダンサーも勢いなく散々だった
ドームに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は解散だな」の声
無言でロケ弁を持ち帰り始めるメンバーの中、キャプテン菅井は独り控室で泣いていた
サイマジョで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるメンバー・・・
それを今の欅で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」菅井は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、菅井ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい机の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってスーパーボールキャッチをしなくちゃな」菅井は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、菅井はふと気付いた

「あれ・・・？ファンがいる・・・？」
控室から飛び出した菅井が目にしたのは、アリーナまで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどにサイリウムが振られ、地鳴りのように野太い声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする菅井の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「チャプチェ、円陣、よろしくね」声の方に振り返った菅井は目を疑った
「愛佳？」　「ゆっかー、居眠りでもしてたの？」
「斎藤マネージャー？」　「ゆっかー、いつからふーちゃんがマネージャーになったのよ～」
「土生ちゃん・・・」　菅井は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
１番：守屋　２番：志田　３番：ねる　４番：平手　５番：今泉　６番：菅井　７番：土生　８番：渡邉　９番：渡辺
暫時、唖然としていた菅井だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「帰ってきたんだ・・・あの時間が！」
岩井からマイクを受け取り、ステージへ全力疾走する菅井、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、控室で冷たくなっている菅井が発見され、欅坂と秋元康は病院内で静かに息を引き取った